自分のアガベが様々な被害にあった時に、症状や状態がどういうものだったかの記録。
特に初めてのアザミウマの被害は、室内の育成株だったこともあり、葉焼けなのか何なのか分からず発見が遅れました。結果、お気に入りアガベを胴切りしなくてはならないくらい痛めてしまった。
アザミウマの被害と、葉焼けや凍傷(冷害)との見分け方も、初めて見るものだったので分かりませんでした。自分への戒めと同時に、誰か困っている方のお役に立つかもと思い、悲しい状態に陥ったアガベ達を紹介します。
自分の経験が誰かのお役に立てるかも!
アザミウマにやられたアガベの様子
アザミウマに吸汁されてしまったアガベの症状。残念ながら数株のアガベをアザミウマに吸汁された。100%室内環境で育成しているのだけれど、新規で導入した株からアザミウマが侵入した。
初めてのアザミウマの被害で発見が遅れて、被害が広がった。アザミウマが原因で起こる症状は以下のような感じ。
- 葉が白っぽい(黄化)マダラ模様になる。
- 中心部分の葉に被害が多い
- 線状の茶色い瘡蓋(かさぶた)のような傷
- 新しい葉が小さく薄い
- 鋸歯が薄っぺらく弱い
葉がマダラに色抜けしている
葉焼けや凍傷(冷害)との見分け方は、アザミウマの被害の場合、多くは白っぽくなっている部分の色が均一でない。アザミウマが所々で吸汁し、その部分の葉緑素が破壊されぬけてしまうのでマダラ模様になる。また、中心付近の成長が盛んな部分に被害が出る。
アザミウマによる傷・被害は中心付近
アザミウマの幼虫数が増えたり、成虫が吸汁すると、白っぽいマダラ模様に加えて茶~黒っぽい色の線状の傷跡が残る。傷は瘡蓋(かさぶた)のような感じ。被害は中心の柔らかい葉に広がっている。
葉が小さく薄く鋸歯も弱い
アザミウマに吸汁された葉は、葉緑素が壊され栄養分を作れなくなるため、小さかったり薄ぺらい。また、鋸歯も弱くペラペラ。
アザミウマは柔らかい成長点に近い葉の中に1つずつ卵を産む。アガベは中心部の葉が詰まっているので、目に見えにくい部分で卵が孵り、複数のアザミウマの幼虫が吸汁し育つ。気が付いた時にはすでに手遅れの状態で、中心部の葉は奇形になり回復が困難な場合もある。
被害が深刻だった株は胴切り
被害が深刻だったアガベは、新しい葉の成長が著しく鈍化。葉の奇形が顕著だったためアザミウマの駆除を含めて、胴切り&縦割りを実施。今だったら切らずに作り直すと思います。
この時は初めての被害で、ここから作り直す技術がありませんでした。
根がしっかりしていれば、アガベは枯れてしまったりしません。アザミウマにやられて悔しいですが、子株から育成する方向へ転換です。
成長点がダメになっても、胴切りで子株を残せます。
3ヶ月後には多数の子株を吹いてくれた。子株からじっくりと作り直し。
アガベマイトから復活させたアガベ
新規導入した子株にアガベマイトが潜んでたパターンです。
中心と黄色の丸印の部分に注目して欲しいのですが、不自然に色素が抜けてしまっています。アザミウマの経験でこれは無視だと判断。ただし、アザミウマの被害とは全然違います。
アザミウマよりも奥深くアガベマイトは吸汁するようで、新しく展開する葉も奇形になってしまっています。
この写真の時は、薬剤を散布と並行してどんどん葉を展開させている段階です。
薬剤散布が有効に働き、アガベの子株は無事復活しました。
アガベマイトを駆除した方法は詳しく別の記事で紹介しています。
葉焼けしてしまったアガベ
急に室内管理のアガベを直射日光に当ててしまった場合に、葉焼けは起こることが多い。ただ、自分のように100%室内管理でLEDで育成していても、今まで大丈夫だった株が室内の気温の上昇で、1日で葉焼けを起こすこともある。
根がしっかりしていないのに強い光に当てた時も、葉焼けしてしまうこともある。
- 中心より少し外の葉が焼けやすい
- アザミウマと違って、マダラ模様にならない
- 急に強い光を当ててしまった時に起こりやすい
- 気温が高い時にも要注意
- 葉焼けが酷いと、焼けた部分は枯れる
LEDで葉焼けした姫厳竜。軽症の葉焼けなら、水をやって光を弱めてあげると葉のダメージが気にならない程度で済むこともある。葉焼けのダメージは、その当日よりも数日後の方が顕著になる。
ガッツリ葉焼けさせてしまった南覇王。新しく出てきている葉はキレイですが、依然葉焼けさせてい待った葉は、茶色く枯れたり白抜けしてしまったりしています。
ナイフで切ったり取り除くこともできますが、全部が枯れこんでいるわけでもないので、無理して取らなくてもいずれ育てていれば下葉になるのでそのままでもOK。
凍傷(冷害)で傷んだアガベ
凍傷(冷害)は、寒さに慣れていないアガベが、急に寒さにさらされたり、霜をかぶってしまったり、寒さで葉にダメージを受けることで出る被害です。
自分の場合は、寒い時期に購入したアガベが、輸送時の冷え込みで凍傷になってしまいました。凍傷になった部分は、葉焼け同様に葉緑素が破壊され白く変色しています。
同じ株の2ヶ月後様子。凍傷になった部分は傷んだままですが、新しい葉も元気に展開。子株だったので葉の展開も早く、その後すぐに目立たなくなしました。
アガベの薬害
今のところ、自分で使っている薬剤の使用で痛めたアガベはありません。
ただ、一番最初に何もわからずに迎えたアガベであるブラック&ブルーが、ベニカか何かの薬害株だったと経験を積んでから気が付きました。
購入時は『アガベの下の方の葉は、こういう枯れ方をするんだろうな』と思い込んでいたブラック&ブルー。
調べているうちに、アガベの下の葉がこんな風に枯れることはないと知り、さび病を恐れて茶色く傷んでいる葉をすべて取り除く。
茶色くさびた様な部分の拡大はなく、アガベの育成経験も上がってくると、さび病ではなくブラック&ブルーで報告がある薬害だと気が付く。
現在では葉も徐々に増えていき、きれいなボール型のブラック&ブルーになりつつある。
アガベの育成トラブルの色々 まとめ
アガベを育成していると、特に経験が浅い時は『なんか調子悪そう』『何が原因か?』ということがよく分からないことが多々あります。
自分の場合は、初めてのアザミウマに散々な目に合わせられました。室内育成だし、アザミウマにやられているということ自体が信じられなかったです。
最初に書きましたが、自分への戒めとして今後も調子を崩したり、何か病気などにかかった株に付いては、この記事内で逐一加筆および修正を加えていきたいと思います。
もしかすると、今現在悩んでいる方の何かしらお役に立つかもしれないですしね。
アガベは丈夫だといいますが、毎月殺虫殺菌の薬剤噴霧しなければいけないし、光・水・風のバランスが悪いとすぐ徒長して観賞価値が下がってしまったりと、意外に手がかかる植物です。それだからきれいに育った時は格別なのでしょうね。
自分もまだまだなので、日々精進してアガベとの答え合わせを楽しみたいです。
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