アガベの殺虫&殺菌剤|室内で臭いが少ないおすすめセット

アガベの殺虫&殺菌剤|室内で臭いが少ないおすすめセット

自分が実際に使っている定期散布の薬剤の組み合わせで、まず最初に揃えて使うのに良いかなと思うセットをご紹介します。初心者さんなら、ローテーションの1クールに加えてみても良いかも。

自分はこの組み合わせの時の殺虫&殺菌の散布が1番好きなのです。なぜかというと、害虫や病気に効くのはもちろんなのですが、薬品臭がマシで室内が臭くならないからです。

殺菌剤よりも主に殺虫剤の臭いで気分が悪くなったりするし、屋外で散布しても取り込んだ後に室内でやっぱり臭ったり…。製薬会社で働いたこともあり自分も薬品などニオイ全般に敏感で、さらにワンコがいるのでやっぱり殺虫剤の臭いには気を使います。

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殺虫剤の臭いは有害なものもあるので注意しましょう。

この前びっくりすることに、自分は木酸酢の臭いでアレルギー反応が出ました…。

目次

室内管理のアガベも薬剤散布は必須

室内にアガベを置いているから殺虫剤はいらないんじゃないか?と最初は思うかもしれません。

アザミウマにやられたアガベ阿修羅
アザミウマにやられたアガベ阿修羅

はっきり言えます、薬剤の定期散布はした方がいいです。害虫は網戸にしていても入ってきますし、外出した時に服にくっついて入ることもあります。新規に購入したアガベから、一気に室内の株に広がることもあります。

だから、室内育成のアガベに使う殺虫剤の臭いが強いと、ちょっと体調によっては気分が悪くなることもあるし、刺激臭が少ないものが重宝しますよね。

薬害は怖くない

例えば薬剤による薬害(葉焼けみたいな症状やサビみたいになること)を恐れているかもしれませんが、害虫の被害に比べればなんてことはないです。合わない薬剤をやめてあげれば綺麗な新しい葉が展開してきます。でも虫の被害は次から出てくる新しい葉ほど、食い荒らされ可哀想なくらい鋸歯も弱りひどい姿になってしまします。

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実際に自分が体験したので気をつけてください。

最初に害虫にやられたときはかなり凹みました

ちゃんと念入りに定期的に薬剤散布をやっておけば、害虫被害が起こる可能性は低くなりますし、万が一アザミウマなどが発生しても問題の株1つだけで被害を抑えることができます。

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もちろん、購入時にはちゃんと薬剤で処理してくださいね。

薬剤の組み合わせ|殺虫&殺菌剤と展着剤

自分が今現在、アガベに使っているローテーションのうちの1つの組み合わせです。これは薬品臭が比較的マシな殺虫剤の組み合わせです。アファームなどを使っていて臭いを知っているなら、もう全然違います。

あとで詳しく書きますが、ディアナSCモベントフロアブル薬品としての性質が違うので、それぞれ別に使うのではなく、この2つの組み合わせでローテーション1回としています。

アガベに使っている臭いのキツくない殺虫剤
アガベに使っている臭いのキツくない殺虫剤

殺虫剤を組み合わせる

殺虫剤は通常1つだけを使うイメージかもしれませんが、ディアナSCとモベントフロアブルは効能が違うので自分は混合して1回として使っています。

ディアナSC

ディアナ
ディアナ
  • IRACコード:5
  • スピノシン系
  • 有効成分:スピネトラム
  • 神経毒で速やかな食害抑制効果がある

経皮・経口毒性があり、速効性の食害抑制の効果がある。害虫に直接薬剤を接触させる必要があるが、食害の被害拡大を迅速に食い止められる。幅広い殺虫スペクトラムを有しておりアザミウマ類にも効果がある。

野菜では害虫の薬剤抵抗性がつきつつあるので、しっかりとローテーションで使用する必要がある。

ディアナSCは、迅速にアザミウマなどの害虫による被害を止めることができます。その効果を得るためには害虫に薬剤を触れさせる必要があるため、アガベの成長点などにもしっかりと薬剤を行き渡らせることが重要です。

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モベントフロアブル

モベントフロアブル
モベントフロアブル
  • IRACコード:23
  • テトラミン酸系
  • 有効成分:スピロテトラマト
  • 成長不全を起こさせる・遅延性薬剤

浸透移行性が高く、難防除の吸汁害虫に効果がある。植物内に迅速に取り込まれ、導管や篩管を通り、成長点へ薬剤が運ばれる独特の作用がある。遅効だが、残効性に優れている。灌水で根から吸収させることもできる。

現状被害がある場合は、薬効の違う速効性殺虫剤と組み合わせて使うのがオススメ。

アザミウマだけでなくハダニやアブラムシにも効果がある薬剤です。チタノタ(オテロイ)には見かけませんが、カイガラムシにも効きます。浸透移行性があるので、薬剤の散布が難しい成長点付近にも薬効があり害虫が葉の汁を吸うことで殺虫・殺ダニ効果が出ます。

ディアナSCとモベントフロアブルで補う役割

ディアナSCは直接害虫に散布する必要がありますが、その分効果が現れるのが速く迅速にアガベを害虫から守ってくれます。

モベントフロアブルは浸透移行性があるので、直接害虫に散布しなければいけないディアナSCでは届かない成長点付近に隠れたアザミウマなどにも効果を発揮してくれます。ディアナSCよりも残存性が高いのも特徴です。

ディアナSCで迅速に害虫の被害を食い止め、モベントフロアブルでアガベの中心付近の薬剤が届きにくいところまでカバーする。

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薬効を補い合うイメージでの活用しています。

アガベマイトには別途で駆除必須

アガベマイトと呼ばれる害虫は、効果がある薬剤がまた違っています。

アガベマイト用の殺虫剤を撒いているアガベ
アガベマイトにやられたアガベ

自分はアザミウマを主害虫として駆除するため定期的に殺虫剤の散布を行っています。アガベマイトは新規入手株に寄生していることが多い印象で、窓開けているから風に乗って外から入ってくるということはないです。近くにアガベのハウスや地植えがあると入ってきちゃうかも??

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アガベ特有の害虫だからかもしれないですね。

アガベマイトは発生を確認したら、その時に専用の薬剤を使い駆除するといった方法をとっています。今まで1回(新規導入の1株)だけしか経験がないので、しっかり駆除すれば自然には発生しないのかな?と思っています。アザミウマだけは(たぶんハダニも)、定期薬剤散布を怠ると発生するので防除が大切になってきます。

アガベマイトを駆除した方法|殺虫剤と使い方に詳しく書いていますので、アガベマイトが疑わしい場合はこちらを参考にしてください。

殺菌剤を追加する時

考え方にもよりますが、自分は薬剤散布の際に毎回殺菌剤は混ぜていません。殺菌剤は白く葉の上に残っちゃうので、毎回の定期散布に使うとアガベの見栄えをそこかねちゃいます。

殺菌剤を使うのは、室内の湿度が上がる梅雨時期とか初夏のジメジメした時くらいです。と言っても、暑くなってしまえば室内はエアコンで温度管理をしているので、蒸れるほど湿度が上がることもないです。

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もちろん、入手時や病気っぽい時は使用します。

自分はアガベの腰水はしないので、アガベがジメジメしてしまうのは用土の水持ちが良すぎる時やサーキュレーターの風がうまく当たらずに空気が回らない時かなと。なので、そんな時はアガベを植え替えたり、配置を変えたりします。

病気予防と、病気の治療(植物内の菌を広げない)では、使う殺菌剤の種類が違うので、その点は注意が必要です。

定期的な薬剤散布では、予防効果が高い殺菌剤の使用がおすすめです。

アミスター20フロアブル
アミスター20フロアブル
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自分は予防でダコニールやアミスターを使用しています。

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展着剤は浸透移行性を助長しないもの

展着剤にはいろんな種類があって、殺虫剤や殺菌剤との相性があります。モベントフロアブルは浸透移行性が強いので、展着剤は浸透移行性の性質がないもののほうが安全かも。

機能性展着剤を加用してなすに散布する場合、果実表面にくぼみ状の薬害が生じるおそれがありますので、事前に薬害の有無を確認して使用して下さい。

バイエルクロップサイエンス(株)モベント®フロアブル https://cropscience.bayer.jp/ja/home/product/detail/product23187.php

アガベで薬害が出るのは、育成の条件で確率が変わるので一概に言えません。ただ、自分も使っているアプローチBIは植物の浸透移行性を高める作用がある機能性展着剤なので、モベントフロアブルとは一応混用しないようにしています。

アガベの薬剤散布セット
アガベの薬剤散布セット

グラミンSは濡れ剤で、お庭など家庭園芸で結構愛用されている方も多いのでは?

自分はアガベが薬剤を弾いてしまわないようにするために使用しています。適合範囲も広く特に注意する点もないような展着剤です。ただ1リットルあたり1滴ほどと希釈倍率がめっちゃ高いので、くれぐれも入れ過ぎには注意です。

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自分は展着剤は入れる必要がある時に、用途にあったものを使うようにしています。例えば小苗だと展着剤なしでも結構濡れるので入れなかったりです。オテロイ(チタノタ)は、タイプによって葉の

薬剤散布はローテーションする

1つのローテーションで使っている薬剤の組み合わせをご紹介していますが、こればかり散布しているわけではありません。自分は2回/月の頻度(満月と新月)で薬剤散布していて、この組み合わせは4ヶ月に1回で散布しています。

モベントフロアブルもディアナSCも年3回以内の使用頻度の殺虫剤です。

殺虫剤や殺菌剤は年間の使用回数が決められていて、それを守らなければ薬剤に耐えてしまう害虫や細菌が発生してしまいます。農家さんも守って散布しているので、趣味の園芸でもこの点は守る必要があります。

また、薬剤には似た成分のものも別の商品名で販売されています。同じ系統のものを使ってしまうとローテーションの意味がなくなってしまうので、その点も注意しながら薬剤を揃えていくのが良いと思います。

農薬工業会が国際団体CropLife Internationalの分類表を和訳しており、公開されているのでそれを利用するのが便利です。

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薬物作用が遠いローテーションを組みます。

RACコード(農薬の作用機構分類):JCPA農薬工業会

自分は大手製薬会社で働いてたからか薬剤オタク?といっても良いくらい、いろんな殺虫剤や殺菌剤を持っています。使ってみて実際に役立ってるものについて、別記事にまとめているので参考にしてみてください。

アガベの殺虫剤についてはアガベのアザミウマ対策で使った農薬(殺虫剤)に書いています。

アガベに使っている殺菌剤についてはアガベに使用している殺菌剤に書いています。

室内アガベの使いやすい殺虫剤&殺菌剤 まとめ

自分は室内で育成しているアガベでも、殺虫剤(季節や場合によっては殺菌剤も)の定期散布は必須だと思っています。理由は、実際に室内のオテロイ(チタノタ)がアザミウマに食い荒らされ、当時アガベ初心者で気がつくのも遅れて散々な目に遭ったからです。

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虫の被害が出てからでは遅いですよ。

今回の記事では、臭いが少なくて自分が気に入っている薬剤の組み合わせの1つご紹介しました。ベランダで散布してアガベを取り込んでも、室内ではめちゃくちゃ特に殺虫剤の臭いはしますよね。それがマシな組み合わせです。

臭いが少ないので使いやすく、最初に準備したりローテーションに加えるのにもいいかなと思います。

とっても、この好きな組み合わせばかり使うことはできません。薬剤はきちんとローテーションして使う必要があるからです。ディアナSCとモベントフロアブルは年間使用回数が3回以下。自分は4ヶ月に1度の頻度で使用しています。

自分は何年経ってもアガベの育成は手探り、薬剤の組み合わせや使う頻度などもガチっと固まった訳ではないです。何年もかけてアップデートしていくと思いますが、参考になることがあれば試してみてください。

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育成記録は随時更新していきます!

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