自分はUSやメキシコの荒々しいオテロイが結構好きで、だからと言ってでっかく大味にするのではなく、いかにギュッと育てられるか?みたいな部分に取り組むのことが多いです。難しいんですけどね。
このUSオテロイは荒々しい鋸歯を持っていて、入手時とは姿が変わって、すごく良くなった代表。骨太で野生味溢れる系統で、入手時は覇王竜かい!ってな姿でしたが、そこから年月を重ねると化けた!その親から採れた子株を育成すると、これまた小さい時からUSオテロイの荒々しさが現れ、コンパクトでありながらイカつい。
育成次第で顔がめっちゃ変わったUSオテロイについての成長記録です。

育成で顔が変わるのってワクワクしますよね!
US オテロイの育成記録
台湾や中国に渡ると、ナーセリーのキラキラネームがついたりしている株に似ているUSオテロイ。元を辿ると同じ親株から派生しているのかもしれないですね。

オテロイのネーム付けが流行ったのは最近なので。
アメリカから来たUS オテロイとじっくり向き合った結果『化けた』そんな成長記録。
USオテロイの大きな小株を入手|2022年2月
超有名趣味家さんがUSから個人的に輸入した、USオテロイの中の一株を入手させていただきました。ネームドではないのでどんな風になるかはわからなかったのですが、一目惚れですね。
たまたま購入させてもらった時に急に強い寒波が来てしまい、初の配送による冷害を経験した思い出深いアガベでもあります。カリカリのベアルートなら冷害は受けにくいのですが、この子の場合は根が生きていて室内で大切に養生されていた子だったので、輸送の際の寒波でダメージが入ったようです。

大きめの株で冷害がハッキリ出たの初めてでちょっとびっくり。
冷害で葉を痛めてしまったものの、アガベ自体は健康そのものの良い子。幼葉が残る小株状態ですが、サイズ的には大きくソフトボールくらいありました。特別な発根管理せずとも大丈夫そうだったので、甘めの用土のプレステラ105ロングに植えて育成スタート。

順調に新しい葉が出てきた|2022年3月
入手した時からすぐに新しい根が出そうだったUSオテロイでしたが、入手から2ヶ月弱で根もちゃんと出て水が吸えるようになり、新しい葉が展開してきました。
葉の冷害が出た部分は痛々しいですが、成長とともに下葉に回るのでそれほど気にする必要はないです。

小株育成から3ヶ月|2022年5月
冬でもパネルヒーターを使っていたので、入手から3ヶ月でキレイな葉の展開が増えています。
ちなみに、中心の葉が色薄い部分ありますが、これは病気や虫ではなく展開する時に先にLEDの強い光が当たった下の部分の緑が濃くなった(葉緑素がしっかりした)からです。

まるで覇王竜?な中株になった|2022年9月
プレステラ120深鉢に植えたUSオテロイ。幼葉は取り去って大人の葉が揃ってきました。冷害でいたんだ葉も下の方になってきました。
この時点で、全然本気の鋸歯を出していなかったUSオテロイ。シャキーンと伸びた葉に鋸歯、覇王竜のような姿をしています。

この時は全然本気を出していなかったUSオテロイ。

育成2年で化けたUSオテロイ|2024年2月
すスリットの5号鉢角に植えたUSオテロイ。2年の育成で化けました!写真は木酸酢でちょっと汚しちゃった後なんですが、濃い緑の葉に白く強い鋸歯。入手時や中株の覇王竜みたいな姿からかなり変わりました。

サイズはソフトボールより大きいくらいです。
サイズよりも中下部くらいまでは葉がピンピンしていたのが、1枚あたりのサイズが大きいものの丸く、全体としてボール状にまとまってきています。

育成3年が過ぎさらに進化|2025年5月
小株から育成して3年が過ぎました。1年前に5号鉢に植えた時よりもサイズも鋸歯も進化しています。育成2年の時もかなりイカつくなったと思っていましたが、さらに樹型は荒々しくなっています。
鋸歯の1本1本が大きくなり連なり、連刺が出るようになってきています。新しい葉になるほど連刺が多く、まだ進化が続いています。
LEDですが古い葉は割と白く色が綺麗に抜けてくれるのも自分のお気に入りポイントです。

USオテロイで採れた子株を育成すると…
植え替え時にUSオテロイから採れた子株を、2年間LEDでじっくり育成してみると!プレステラ90ロングに植えて、ネギ子株から育てています。サイズは野球ボールくらい。
親株は小株からカッコ良い鋸歯が出てボール状になるまで2年。そこでやっと化けてその時はサイズはソフトボールくらいでした。小さい時からしっかり育ててやることで、コンパクトなのにカッコ良い姿にできることがわかりました。親株の小さい頃とは別物ですね。

今の親株を小さくしたカッコ良さがあります。

USオテロイを育成して思うこと
USオテロイを入手した時は大きな小株で、カッコ良く育つだろう!と思って入手したのですが、育成途中では覇王竜のような姿に。『アレっ…。』と思っていましたが、育成2年の年月を迎える頃には見違える姿に育ちました。
育成3年が過ぎても鋸歯はまだまだ進化していて、強く連刺になってます。やっぱじっくり向き合って育てるのは大切ですね。だってもし覇王竜みたいな時に手放しちゃったら今みたいな感動はないんです。
さらに面白いのはこの親株から採れたネギ子株を2年育てると、小さくギュッとしたサイズ感で親株の今現在のカッコ良い姿に似ていること。覇王竜みたいな過程を踏まず、小さいながらイカついという。
育成次第とはよく言いますが、本当にそうだと再確認でしました!やっぱ楽しいですね、アガベ。


メッセージがあればどうぞ